NIKON D70で東京クルーズスナップ


オールドデジタル一眼レフ――いわゆる「オールドデジイチ」を集め、撮りくらべや気ままなスナップを通して、それぞれのカメラが持つ独特の写りや雰囲気を楽しんでいる。

今回持ち出したのは、いまさらながら手に入れたNIKON D70。2004年発売のモデルで、当時は中級機として人気を集めた一台である。APS-CサイズのCCDセンサーを搭載し、画素数は約600万画素。いまのカメラと比べるとかなり控えめなスペックだが、そのぶん自然な発色としっとりとした描写が得られ、どこか懐かしいような雰囲気を感じさせてくれる。

この日は、東京・日本橋から出発するクルーズに乗船。日本橋川を進み、隅田川を巡る約45分の水上散策だった。都心のど真ん中を流れる川から見上げる景色は、歩きながら見るのとはまた違った趣があり、船に揺られながらのんびりとした時間が流れていく。

D70はやや重めではあるが、片手でしっかり構えてシャッターが切れるサイズ感で、船上での撮影にも不安はなかった。何より、600万画素という解像度のおかげで、ピントの甘さやちょっとしたブレもあまり気にならないのがありがたい。

東京駅から皇居前広場に寄って日本橋に

船上からの風景

日本橋川から隅田川に
震災時の火災の傷跡


NIKON D70などのオールドデジイチは、スペックだけで判断できない魅力がある。手に取ってみて感じるカメラらしさ、最近の小型で軽いカメラもよいが、懐かしさを感じる重厚感や写りの味わい。カメラで撮ること自体の楽しさがそこにはある。今後も、いろいろなオールドデジイチを試しながら、街歩きや旅先でのスナップ撮影を楽しんでいくとともに、比較なども紹介していこうと思う。